アクティブリーダープロジェクトって何?


 正式な名称は「地域復興 ~船高アクティブリーダー育成プロジェクト~」で,平成29年度に、福島県教育委員会の「子どもがふみだす ふくしま復興体験応援事業」に応募し,採択された取り組みで,以降継続して取り組み,今では船引高校の特色ある取り組みの1つとなっています。
 このプロジェクトは,生徒たちが,東日本大震災・原発事故で避難を余儀なくされた都路地区の方々と交流し,「過去・現在・未来」を「知って」「聞いて」「見て」「まとめて」,それを他県の高校生に伝え交流する。さらに自分たちの考えを深め,地域のリーダーとしての資質・能力を育てることをねらいとして始まりました。
 その後この活動を通して,地域をよく知り,地域に必要なことを考え,自ら積極的に行動する,そういう「地域のリーダー」が育ってくれることを願い活動を継続してきました。令和7年度は全校生徒の4割に相当する81名の生徒がこのプロジェクトの一員として活動を始めています。”地域に貢献するリーダー”が1人でも多く船引高校から輩出されるよう,プロジェクトを一層充実させていきます。

日誌

避難所講話

2023年6月9日 11時35分

 今年も船高アクティブリーダー育成プロジェクトが始動しています!

 これまでの経験を踏まえ、防災や地域活性化に向けた取り組みなど、地域に貢献するアクティブな活動を行っていきます。

 


 5月29日(月)に、「田村市防災アドバイザー」を務める 福島大学特任教授の天野和彦様、NPO法人くらスタ理事長の佐原禅様を講師に迎え、「東日本大震災で、ふくしまに起こったこと~あの時避難所は~」というテーマで講話をいただきました。

 

 

 

 天野様は東日本震災時に避難所の運営を経験され、避難所の様子や課題、そこから得られた教訓をお話くださいました。当時2500人以上がビッグパレットふくしまに避難し、段ボールで区切られたスペースで生活する写真を拝見し、その大変さが伺えました。また、「人を救えるのは人しかいない」という言葉が強く印象的でした。避難所の使命である「いのちを守る」ため、交流と自治の視点で人と人のつながる仕組みを構築していくことが必要であると学びました。

 


 参加した生徒の感想には、「モノの防災だけでなく考え方の防災へ、防災への見方が変わった。自分から積極的に避難所の運営にも携わっていきたい」「今回のことを周りの人にも伝えていきたい。自治活動など、自分たちがリーダーとなり皆を引っ張ることができるようになれば良い」等がありました。
 災害に備え、自分たちはこれから何ができるか、何をすべきかをよく考えることができました。今後の活動にも生かしていきましょう。

 

防災講座 ~田村市の気象と防災~

2022年9月7日 09時17分

 9月3日(土)に、福島テレビの気象予報士の斎藤恭紀(さいとう やすのり)様を講師に迎え「田村市の気象と災害について」というテーマで講演をいただきました。

 台風の発生の仕方や令和元年度に発生した台風19号の被害、線状降水帯と豪雨の関係などを解説していただき、気象について多くのことを学ぶことができました。また、田村市は災害の被害が少ないというお話の中で、その理由が地形と関係していることを知ることができました。普段目にしている気象ニュースが、災害が発生した場合に命の危険を一番に考えて作られていることを知り、災害が起こった時の行動の仕方を考えることができました。その他にも、クイズ形式で気象と災害について考えたり、斎藤様がニュースを報道するまでの一日の流れを伺い楽しく学ぶことができました。

 今回の講演を通して、今までよりも深く気象と災害について考えることができました。斎藤様の講演の中で、「公助」ではサポートできない部分がある。「共助」が必要不可欠だ。というお話がありました。また、ご自身の進路についても触れ、失敗を恐れず挑戦することの大切さを話してくださいました。今後、アクティブリーダーの活動で「共助」についてさらに学び活動に生かしていきたいと思います。

 

 

 

 

アートプログラム「EGAKU」を実施しました!!

2022年8月24日 09時43分

 今年度のアクティブリーダープロジェクトでは、「コミュニケーション能力(観察力・表現力・対話力・共感力)の育成」「自己認知力の向上」「多様な価値観との出会い」をコンセプトに、アートプログラム「EGAKU」を実施しました。生徒たちは日々学習や部活動、アクティブリーダープロジェクトなど忙しく過ごしている中で、自分自身とじっくりと向き合う時間をつくることができ、日ごろの生活の中を振り返る機会となりました。

 また、今回は生徒たちだけでなく多くの教職員にも参加していただきました。生徒たちは普段とは違った教職員の一面を見たり、教職員のグループワークの声に耳を傾けるなどよい刺激があったように思います。逆に教職員も生徒たちが創り上げた作品を見て驚いたり、生徒が創作の中で意識したことを聞くことで、生徒たちの新たな一面を感じることもでき、刺激あるプログラムとなりました。

 今回のプロジェクトは生徒たちも教職員も初めてのプログラムで不安を抱いた中での活動開始となりましたが、最後には全員の笑顔が見られ、その中で大きな学びがあったように思います。今後も楽しい活動の中から様々なことを学ぶプログラムを実施し、船引高校アクティブリーダープロジェクトがよりよいものとなっていくよう生徒・教職員が一丸となって頑張っていきます!

  

東日本大震災に関連した場所を見学しよう!

2022年8月3日 09時10分

 8月3日(水)に船高アクティブリーダーメンバーで東日本大震災に関連した場所の見学に行ってきました。東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れてたことのない生徒は、伝承東日本大震災・原子力災害館とJヴィレッジの見学コースに、訪れてたことのある生徒は、東京電力廃炉資料館とJヴィレッジの見学コースに行きました。今回の研修では東日本大震災に関連した場所を見学することで、災害に対する意識を高め、その教訓を今後どのように伝えていくかを考え深める良い機会になりました。今回学んだことを今後の活動に生かしていきたいと思います。

 

<伝承東日本大震災・原子力災害館>

 伝承東日本大震災・原子力災害館では、地震、津波、原発事故の資料を見学させていただきました。震災当時は、まだ小学校入学前だった生徒たちも展示物や映像を見たり、各ブースで担当の方から説明をいただきながら震災当時を振り返り、震災を伝えることの大切さや私たちだからこそできる防災についても学ぶことできました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇生徒の感想

・実際に避難している様子の写真や避難所での写真、各地での避難の様子を写す映像を見て避難したときの大変さや つらさ、命の大切さを自分事として感じられた。

・小学校に残されたランドセルや帽子を見て、当たり前だった学校生活が急になくなったと考えると胸が苦しくなった。

・子どもたちの災害前の原発に関する作文やポスターなどの作品を見て、災害が起こった後だから考えさせられることが多くあった。

・津波や地震の様子をリアルな映像で見ることで、当時の状況を知り、考えを深めることができた。また、震災を知らない次の世代に被害を伝える大切さを強く感じた。

・悲しい資料が多くあったが、震災後多くの人たちが支援してくれた資料もあり人の温かさを感じることができた。

・危険を顧みず使命を果たした人々の様子が展示されてあり、危険な状態にもかかわらず誰かのために動けたことがすごいと思った。

・震災の展示があることで、人々が実際に訪れ当時のことを知り、学べることできると思った。

 

<東京電力廃炉資料館>

 東京電力廃炉資料館では、廃炉に向けた取り組みについて説明を受けたり、廃炉に向けた職員の方の思いを聞きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇生徒の感想

・この先まだ何十年も続く廃炉作業だが、私たちにできることととして正しい情報を知り正しく伝えていくことが大切だと感じた。

・今まで事故が起こったことは知っていたが詳しい過程やそのあとの対応などは知らなかったので、説明を聞いたり映像を見たりして原因や当時の状況を知ることができた。

・実際に着ていた作業着を見て、どれくらいの重装備をしないと作業ができないのかを感じることができた。また、ガスマスクは初めて見たので、強く印象に残った。

・原子炉の冷やすための構造は知っていたが、どのように冷やすのかや構造を詳しく知ることができた。

 

<Jヴィレッジ>

 東京電力福島第1原発事故の対応拠点となったサッカーのナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」では、震災前と震災後の様子を説明していただきました。Jヴィレッジの方々が震災復興のために行ってきたことや再開するまでの道のりを知り、多くの感動を得ることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇生徒の感想

・素晴らしい芝生を駐車場にすると決断した当時のJヴィレッジの方々の気持ちを考えるだけでつらく悲しくなった。

・Jヴィレッジの方々は大切な芝生を駐車場にしなければいけなかったのはつらかったと思うが、人々のために収束拠点となり多くの人の役に立ったことは素晴らしいことだと思う。

・テレビでは何度も見ていたが、生で見た芝生はすごかった。また、長い間休止していたのにもかかわらず、Jヴィレッジの方々が諦めないで再開させようという気持ちが伝わってきたので芝生に入れてより一層感動した。

・震災前も震災後も世界中に愛されていることを知ることができた。

・震災で駐車場になってしまったサッカーコートが震災前よりグレードアップしたコートになり、もう一度サッカーができることに感動した。

・Jヴィレッジ休業中もJヴィレッジのスタッフの皆さんが自分にできることを見つけ諦めずに活動し続けたことが印象に残った。

避難所宿泊体験(田村市)への参加と振り返り

2022年7月4日 17時11分

 7月2日(土)の避難所宿泊体験(田村市)に、船高アクティブリーダーメンバーで参加をしてきました。田村市役所の職員の方々をはじめ、多くの地域住民の方々とワークショップを行い、様々な視点から避難所の運営について考えることができました。船引高校アクティブリーダーの活動としては、すべてのプログラムについて参加することはできませんでしたが、有意義な時間を過ごすことができました。

<避難所設営のポイントについての講義・ワークショップ>

 東日本大震災の時に、実際に避難所運営をされていた北村育美さんからの講義を受けました。コロナ禍での避難所運営では受付の重要性が高いことや通路を確保することの大切さを知るとともに、いつ何が起こってもすぐに対応できる準備をすることの必要性を感じることができました。また、その後のワークショップでは、市役所職員の方々や地域の方々とワークショップをすることでいろいろな視点から避難所について見つめることができ、とてもよい経験となりました。

<避難所レイアウトを考える>

 田村市総合体育館が避難所となったときに、実際に施設をどのように使用するのかをグループごとに考えました。体育館の部屋を一つ一つ確認し、どのような用途で使用していくのかを考えました。グループそれぞれに違った視点でレイアウトを考えており、様々な見方で見ることの必要性を感じました。

<段ボールベッドとテントの組立>

 段ボールベッドやテントを実際に組み立ててみました。予想以上に重労働でした。高齢者の方々にとっては大きな負担になると感じました。また、組み立てている中で失敗することもあり、何かあったときに向けて練習をしておくことの必要性を感じました。

 <今回の体験の振り返り>

 4日(月)には学校で振り返りを行い、参加したメンバーで意見をまとめ、参加できなかったメンバーへの共有を行いました。いろいろな方々とコミュニケーションを通して感じたことを、自分たちの言葉でまとめ、しっかりと伝えました。

活動3回目「震災遺産を考える」

2022年6月15日 18時23分

活動3回目は、「震災遺産を考える」をテーマに福島県立博物館学芸員の筑波匡介様に講演していただきました。

初めに、筑波様がかかわった中越地震について説明していただき、「復興」とはどういうものなのか、「災害を伝える」とはどういうものなのかについて考えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、写真の中から震災遺産だと思うものを選び、なぜこれが震災遺産なのか震災当時のことを振り返りながら考えました。一人一人が考えた意見を発表した後、筑波様から写真の説明をいただきさらに考えを深めることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、筑波様から牛が餓死するまで齧った牛舎の柱のレプリカを御持ちするしていただきました。なぜ、このような形になったのか、なぜ牛は取り残されたのか、牧場主に声をかけるとしたら、どのように声かけをするかという問いに対しても、自分事として考えをまとめました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筑波様から頂いた言葉に「物は残しても人と向き合わなければ意味がない」「時間がたつにつれて変化していくものをどのように残していくのか」がありました。答えのない問いを考え続ける、問い続ける事こそ、災害伝承になるのではないかということを知ることができました。

今年度の活動のテーマは「震災を伝える」です。その震災を伝えることの必要性について今後も引き続き考え、災害伝承につなげていきたいです。

 

活動2回目「東日本大震災を振り返ろう」

2022年6月15日 11時59分

6月6日(月)に第2回アクティブリーダー育成プロジェクトが行われました。

今回のテーマは「東日本大震災を振り返る」でした。6月13日(月)に行われる“震災遺産”講座の事前学習として、

震災当時を振り返りました!

 

初めに、各グループで自己紹介と震災当時について覚えていることを話し合いました。

保育園で過ごしていた様子を話す生徒もいれば、自宅での様子を話す生徒もいて当時の様子を振り

返ることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、タブレットを用いて「東日本大震災」+「各グレープで調べたいこと」を入力し、震災当時のことを調べまし

た。調べたいことには、「学校、避難所、津波、動物、江頭2:50」があり、HPの文書や画像、動画を見ることで震

災当時を様子を知ることできました。

 

最後に、各グループで話し合ったことを発表しました。他のグループの発表を聞くことで、さらに震災当時について

の理解を深めることができました。

今回学んだことを、来週の“震災遺産”講座に生かしたいと思います。

震災と復興を未来につむぐ高校生語り部交流会

2022年1月24日 17時50分

 令和4年1月24日、船高アクティブリーダーの代表メンバーが「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部交流会」に参加しました!

 この交流会は福島県内20校以上の高校が参加し、震災と復興に関する地域での活動をオンラインで発表しました。

 各校の発表は、様々な視点で活動のテーマや地域との関わり方を考えた独自性があるもので、多くのことを学ぶことができました。

 また発表を通して、自分たちの活動を改めて振り返ることができ、他校の生徒からメッセージをもらったことで、今後の活動への意欲が高まりました。年度末に向けて、現在行っている活動を仕上げていきたと思います!!

 

アクティブリーダー新年初活動日!

2022年1月17日 17時15分

 1月17日(月)新年最初のアクティブリーダーの活動は、12月6日の活動に引き続き、各グループで防災の広報グッズの検討、動画の作成を行いました。

 また、今日は阪神淡路大震災の日でした。私たちが生まれる前の出来事ではありましたが、今現在もその時の教訓は語り継がれています。今日は阪神淡路大震災のことを振り返り、防災の大切さを改めて確認することができました。

 

次回の活動も、引き続き防災広報グッズや動画の作成をしていきます!

今回のHPは、広報班2年、西屋と石井が担当しました!

田村市から提供していただいた非常食を全校生に配付しました。

2021年12月21日 17時05分

12月20日(月)のアクティブリーダーで開催された非常食の講習にあわせ、田村市役所様から「災害時の食について考えるきっかけにしてほしい」とのご厚意で船引高校の全校生に非常食を提供していただきました。

各クラスにて船高アクティブリーダーのメンバーが中心となって、非常食を配り、講習で学んだことを伝達しました。

田村市役所様には講習のご協力と非常食のご提供、本当にありがとうございました。